若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「なぜ……そんなにうまい?」
慶が苛立ったような声で尋ねてくる。
「……そうなの? わからない……」
うまいと感じてもらえたならよかったと、美夕は安堵した。
自分は慶に比べたら圧倒的に経験不足だけれど、一応は女性として見てもらえたらしい。
「初めてじゃないのか」
慶の声に焦燥が混じる。乱暴に口内を乱されて、怒りをぶつけられていることに気づく。
浮気を疑われたのかもしれない。慶は美夕にたいして興味がないとはいえ、自分の妻が不貞を働けば腹は立つようだ。少々不条理な気もするが。
「初めてよ」
唇を離し、じっと慶を見つめ返す。慶の瞳がわずかな光を取り込んで、ちらちらと静かに瞬いている。
「……なら、いい」
慶は納得すると、美夕の体から静かにどいた。
衝動はもう収まったのか、美夕を置いてベッドから降りる。
「慶……?」
「続きは、素面のときにする」
背中を向けたままそれだけ言い置くと、慶は部屋を出ていった。ドアを閉めて行ったので、部屋の中は本当に真っ暗闇だ。
突然激しいキスをお見舞いされたかと思いきや、嵐のように過ぎ去っていった。
なんだったのかしら?と、美夕は暗闇の中で天井を見上げる。
慶が苛立ったような声で尋ねてくる。
「……そうなの? わからない……」
うまいと感じてもらえたならよかったと、美夕は安堵した。
自分は慶に比べたら圧倒的に経験不足だけれど、一応は女性として見てもらえたらしい。
「初めてじゃないのか」
慶の声に焦燥が混じる。乱暴に口内を乱されて、怒りをぶつけられていることに気づく。
浮気を疑われたのかもしれない。慶は美夕にたいして興味がないとはいえ、自分の妻が不貞を働けば腹は立つようだ。少々不条理な気もするが。
「初めてよ」
唇を離し、じっと慶を見つめ返す。慶の瞳がわずかな光を取り込んで、ちらちらと静かに瞬いている。
「……なら、いい」
慶は納得すると、美夕の体から静かにどいた。
衝動はもう収まったのか、美夕を置いてベッドから降りる。
「慶……?」
「続きは、素面のときにする」
背中を向けたままそれだけ言い置くと、慶は部屋を出ていった。ドアを閉めて行ったので、部屋の中は本当に真っ暗闇だ。
突然激しいキスをお見舞いされたかと思いきや、嵐のように過ぎ去っていった。
なんだったのかしら?と、美夕は暗闇の中で天井を見上げる。