スキナダケ
「だいじょうぶ?吐きそう?」
何も答えない夕海の背中をさする。
また夕海の手で払われそうになったけれど、ハナはやめなかった。
「見たくないよね。いいんだよ、見なくて。夕海にはもう関係の無いことだから」
「なんでッ…なんでここまでしなきゃいけないの…!」
「…何度も言わせないでよ。これはハナの復讐。人を大切に思って、それを裏切る人への代償がどれだけ大きいか教えてあげてるんだよ」
「こんなの絶対に間違ってる!」
顔を上げた夕海はヒーローにでもなったつもりなのか、正義を滲ませた顔でハナを睨んだ。
「ん。間違ってるかもね。くだらない常識の範疇では、ね。まぁもういいじゃん。終わったことは。それよりさ、夕海」
「…」
「死人の心配なんてしてる場合じゃないんじゃない?」
「え…」
「ハナ、言ったよね?お仕置きだって」
「ぇ…うそ…嘘…でしょ?」
夕海が逃げ出そうとしているのが分かった。地面に腕を付いて、足腰を浮かせようとする仕草。
でもダメだよ。
逃してなんかやらない。
ずっとポケットに入れてたナイフを夕海の目の前に突き付けた。
「大人しくして」
「ヒッ…」
「言ったよね?夕海には痛くしないって。したくないんだよ。だから夕海もさせないでね?」
何も答えない夕海の背中をさする。
また夕海の手で払われそうになったけれど、ハナはやめなかった。
「見たくないよね。いいんだよ、見なくて。夕海にはもう関係の無いことだから」
「なんでッ…なんでここまでしなきゃいけないの…!」
「…何度も言わせないでよ。これはハナの復讐。人を大切に思って、それを裏切る人への代償がどれだけ大きいか教えてあげてるんだよ」
「こんなの絶対に間違ってる!」
顔を上げた夕海はヒーローにでもなったつもりなのか、正義を滲ませた顔でハナを睨んだ。
「ん。間違ってるかもね。くだらない常識の範疇では、ね。まぁもういいじゃん。終わったことは。それよりさ、夕海」
「…」
「死人の心配なんてしてる場合じゃないんじゃない?」
「え…」
「ハナ、言ったよね?お仕置きだって」
「ぇ…うそ…嘘…でしょ?」
夕海が逃げ出そうとしているのが分かった。地面に腕を付いて、足腰を浮かせようとする仕草。
でもダメだよ。
逃してなんかやらない。
ずっとポケットに入れてたナイフを夕海の目の前に突き付けた。
「大人しくして」
「ヒッ…」
「言ったよね?夕海には痛くしないって。したくないんだよ。だから夕海もさせないでね?」