スキナダケ
中学を卒業してもハナの生活はあんまり変わらなかった。

卒業することも寂しくなんかなかった。
友達なんて居ない。

中学の制服を着ているハナは群れには馴染めなかった。
容姿だけで近付いてくる女子はたくさん居た。
ずっと傍に残った子は居なかった。

みんな、ハナを不気味がった。
自分達とは違う物に人は恐怖するものだからしょうがないと思う。

みんなと同じ校則に縛られて、おんなじ制服を着て集団の中に居ても、一人一人に与えられた容姿はそれを隠せない。
全員が同じ服をまとっているから余計に。
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