スキナダケ
「ハシャいでるって?」

メイクを落としながらお父さんに言った。
お父さんはゴクゴクと喉を鳴らして美味しそうに缶ビールを飲み干して、グッと缶を潰した。

「華楽、お前の案件だろ。俺に下りてくる尻拭いは」

「尻拭い?何?死体処理でもさせられたの?」

「ンなもんねーよ。あいつがやたらと細々した厄介事を持ってくんだ。最近になって急に増えてるじゃねぇか。そもそもお前があいつに厄介事持ち込んでんだろ」

「社会勉強だよ」

「社会勉強ぉ?」

お父さんは立ち上がって冷蔵庫からもう一本、缶ビールを持ってきた。
さっきよりもサイズの大きい缶だった。
< 42 / 235 >

この作品をシェア

pagetop