スキナダケ
「ね、お部屋見せてよ」
「部屋?」
「うん。ハナちゃんの部屋」
「見ても何も面白くないよ。ただの男子校生の部屋」
「男子」
「男子」
男子、と言ったハナを見て、夕海はニッて笑った。
「男子、ね」
「うん。男だよ」
一応、ハナは男だって牽制したつもりだった。
ママはいつ帰ってくるか分からない。
お父さんだって毎日絶対に帰ってくるって保証は無い。
現に帰って来ないこともある。
なのに同年代の男女、戸籍上はどういう関係になるのかは分からないけれど、実際は他人のハナ達が同じ家で一ヶ月間過ごすなんて普通じゃないと思う。
普通、なんてこの家には最初から皆無だけど。
「部屋?」
「うん。ハナちゃんの部屋」
「見ても何も面白くないよ。ただの男子校生の部屋」
「男子」
「男子」
男子、と言ったハナを見て、夕海はニッて笑った。
「男子、ね」
「うん。男だよ」
一応、ハナは男だって牽制したつもりだった。
ママはいつ帰ってくるか分からない。
お父さんだって毎日絶対に帰ってくるって保証は無い。
現に帰って来ないこともある。
なのに同年代の男女、戸籍上はどういう関係になるのかは分からないけれど、実際は他人のハナ達が同じ家で一ヶ月間過ごすなんて普通じゃないと思う。
普通、なんてこの家には最初から皆無だけど。