スキナダケ
夕海のキスは甘ったるかった。
夕海の舌はやっぱり生ぬるい。
当たり前なのに、生きてる人間だって思った。
ハナは夕海が思うような綺麗な人間じゃない。
周りが「ただのオブジェだったら良かったのに」って思うほど、もう綺麗なだけの人間じゃない。
事実、たった二年間で何人もの人間を殺した。
本当に、周りが望むようにただのオブジェだったら良かったのに。
そしたら失くしたかった彼女達の命も、この先の未来で救われたかもしれないのに。
「じゃあ夕海のこともハナに飼わせてよ」
「私のことも?」
「うん。誰にも触れさせないで。夕海のこと」
「ハナちゃんもそうしてくれる?飼われるってそういうことよ」
「ハナは…」
「出来ないの?…そうだよね。もしかして依存症?慣れてるって感じしたもん」
「…そんなんじゃないし」
「嘘。いいわ。その代わり、心は私の物だよ」
夕海の舌はやっぱり生ぬるい。
当たり前なのに、生きてる人間だって思った。
ハナは夕海が思うような綺麗な人間じゃない。
周りが「ただのオブジェだったら良かったのに」って思うほど、もう綺麗なだけの人間じゃない。
事実、たった二年間で何人もの人間を殺した。
本当に、周りが望むようにただのオブジェだったら良かったのに。
そしたら失くしたかった彼女達の命も、この先の未来で救われたかもしれないのに。
「じゃあ夕海のこともハナに飼わせてよ」
「私のことも?」
「うん。誰にも触れさせないで。夕海のこと」
「ハナちゃんもそうしてくれる?飼われるってそういうことよ」
「ハナは…」
「出来ないの?…そうだよね。もしかして依存症?慣れてるって感じしたもん」
「…そんなんじゃないし」
「嘘。いいわ。その代わり、心は私の物だよ」