スキナダケ
女の子には自殺願望があった。

出会ったきっかけも、ハナがSNSで呟いた「痛くない死に方ってこの世に存在するのかな」って投稿に、その子がリプライを送ってきたからだ。

ハナにとっては深い意味なんて無かった。
ちょっと興味本位で呟いただけ。

なのに女の子はひどく高揚した感じで、死について語り、世の中にはどんな自殺方法があるか、またそれらの方法をとった場合、死後の状態がどうなるか、一つ一つ懇切丁寧に説明してきた。

ハナは共感するふりをしたり、
時々は本当に感心したりしながら相槌を打った。

個人で連絡を取るようになって、
顔が分かる写真を交換してから、女の子はますますハナに心酔した。

まるでハナが宗教の教祖様か、地球を創った神様とでも思い込んでいるみたいだった。
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