スキナダケ
お姉さんは集合ポストの自分の部屋のところを確認してから階段を上っていった。

今から死ぬのに手紙を気にするなんて変なのって思ったけど、ただの習性かもしれない。

ハナは自分の家のポストなんていちいち見ない。
ハナに手紙を書く人なんて友達だろうが業者だろうが居ないし、全部スマホで済むから。

お姉さんの部屋は二階の真ん中の部屋。

ワンルームで、玄関はすごく狭い。
ここが玄関ですよって分かるようにか、申し訳程度の段差。

玄関を上がったらすぐにキッチンだった。
IH仕様で、ここでフライパンを使ってる間、まな板とかお皿とかはどこに置いておくんだろうって思うくらい、調理スペースは狭かった。
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