桜色-出会い-
「何が言いてぇんだよ」
「お前が女みたいだって言いたいわけ。」
「っお前だって自分がイケメンとか思ってんだろうが!」
「別に思ってねぇし」
――――キーンコーンカーンコーン
「あ、チャイム…岡田君どこの席?」
「俺、君の隣。つーか雄介でいいよ」
「あ、うん。じゃああたしも夏美で」
チラッと龍君の方を見た。
「こっち見んな」
こう言われてまたあたしは雄介君の方を向いた。
先生が来て、色々と話し始める。入学式も無事に終わって、帰る時間になった。
「夏美、帰ろ」
「うん。じゃあまた明日ね、雄介君」
「あ、一緒に帰らねぇ?友達も一緒にさ」
方向が一緒なのかな?
「ちょっと待っててね」
架菜の方に小走りで駆け寄る。
「架菜、雄介君が一緒に帰らないかって」
「あたしは別にいいよ」
笑顔でオッケーしてくれた。まぁ、二人も三人も変わらないよね。
「雄介君、いいって。一緒に帰ろ」
「あぁ」