再び、光が差す-again-〈下〉
「………一日だけだから」


綺月の母親は迷った末に絞り出すように承諾してくれた。


「綺月があなたを信用してるから、私も信用するだけだから。
一日経てば必ず警察に連絡するわ」

「ありがとうございます」


綺月の母親は一旦家に戻り、すぐにメモとペンを持ってきてまた俺の前に現れる。

殴り書きのようにメモに自分の携帯番号を書くと、それをカオルに渡した。


「対処出来なかったらすぐに電話をしなさい。
一日待つと言っても、あの子が少しでも危険になったらすぐにでも警察に連絡します」

「分かってます、必ず電話をします」


約束を交わすと、俺は番号が書かれたメモを受け取る。

そしてすぐにバイクを走らせ、Againの溜まり場に向かう。
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