再び、光が差す-again-〈下〉
「菜穂!」
私はまた横たわっている菜穂に近寄ると、すぐにシャツのボタンを閉める。
「大丈夫だから、もう大丈夫だからね」
菜穂を起こすと、私は力一杯抱き締める。
何度も背中を摩り、まだ震える身体を落ち着かせる。
私の体温に徐々に落ち着きを取り戻すと、押し寄せる安堵に菜穂が涙をボロボロと零す。
何分そうしていただろうか、気付くと泣き疲れて菜穂が私の胸で眠った。
起こさないようにゆっくりと自分の太ももの上に頭を置く。
そこでやっと桜と目が合う。
「馬鹿みたい、たかが身体触られたくらいで泣くほど取り乱しちゃって」
桜は菜穂が眠っていることをいいことに、馬鹿にするように笑って罵る。
「あなたは簡単に自分の体を売るのね」
「幸人を手に入れられるならなんでも売るわよ」
凄い執着だった。
だから自分の命も簡単に捨てられるんだ。
私は哀れな目で桜を見る。
私はまた横たわっている菜穂に近寄ると、すぐにシャツのボタンを閉める。
「大丈夫だから、もう大丈夫だからね」
菜穂を起こすと、私は力一杯抱き締める。
何度も背中を摩り、まだ震える身体を落ち着かせる。
私の体温に徐々に落ち着きを取り戻すと、押し寄せる安堵に菜穂が涙をボロボロと零す。
何分そうしていただろうか、気付くと泣き疲れて菜穂が私の胸で眠った。
起こさないようにゆっくりと自分の太ももの上に頭を置く。
そこでやっと桜と目が合う。
「馬鹿みたい、たかが身体触られたくらいで泣くほど取り乱しちゃって」
桜は菜穂が眠っていることをいいことに、馬鹿にするように笑って罵る。
「あなたは簡単に自分の体を売るのね」
「幸人を手に入れられるならなんでも売るわよ」
凄い執着だった。
だから自分の命も簡単に捨てられるんだ。
私は哀れな目で桜を見る。