再び、光が差す-again-〈下〉
「…まだ付き合ってんのかよ」

「え?」

「本当アイツ懲りねぇな」


カオルは幸人を嘲笑うように笑みを零すと、私を置いて部屋を出る。


「ねぇ、今のってどういう意味?」


カオルの意味深な発言に私は首を傾げると、菜穂は肩を竦めて困ったように笑った。


「おい、綺月!早く行くぞ!」

「あ、待って」


菜穂が答える前に、カオルに急かされ私は渋々溜まり場を出た。


「ねぇ、さっきのまだ付き合ってんのかってどういう意味?」


カオルは私にヘルメットを渡すと、バイクに跨る。


「そのまんまだろ、好きでもない女と長々続けてんの時間の無駄で懲りねぇなって意味」

「…好きじゃないの?」


好きだから二年も付き合っているんじゃないの?

私は混乱して自然と変な顔になる。
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