再び、光が差す-again-〈下〉
「ねぇ、一つだけ教えて」
顔を伏せ動かない杏樹に向かって問う。
「雪希を襲ったのは本当にあなた?」
「…本当だ、俺が指示した」
「じゃあ、救急車を呼んだのは?」
人通りの少ない場所に誘導させられたと雪希は言っていた。
でも医者はすぐに病院に運ばれたことでなんとか一命を取り留めたとも言っていた。
人が通らない場所に倒れていた雪希を、偶然にも人が通って、偶然にも気付いてすぐに救急車を呼んだなんてありえるのだろうか。
もしかしたら、あの時救急車を呼んだのは杏樹なのでは無いのか。
それに、杏樹に二度会った時、二度とも病院近くの場所だった。
この病院から家は遠いと言っていたのに、わざわざここで二度も出会うなんてあるのだろうか。
もしかしたら、何度も雪希が入院している病院に行こうとしてたんじゃないのか。
顔を伏せ動かない杏樹に向かって問う。
「雪希を襲ったのは本当にあなた?」
「…本当だ、俺が指示した」
「じゃあ、救急車を呼んだのは?」
人通りの少ない場所に誘導させられたと雪希は言っていた。
でも医者はすぐに病院に運ばれたことでなんとか一命を取り留めたとも言っていた。
人が通らない場所に倒れていた雪希を、偶然にも人が通って、偶然にも気付いてすぐに救急車を呼んだなんてありえるのだろうか。
もしかしたら、あの時救急車を呼んだのは杏樹なのでは無いのか。
それに、杏樹に二度会った時、二度とも病院近くの場所だった。
この病院から家は遠いと言っていたのに、わざわざここで二度も出会うなんてあるのだろうか。
もしかしたら、何度も雪希が入院している病院に行こうとしてたんじゃないのか。