再び、光が差す-again-〈下〉
ずっと容赦なく甘い
ゆっくりと目を開けると、すぐに母の背中が見えた。
母は何やら忙しなく色んなところを整理していた。
「…お母さん」
私が声をかけると、母は一瞬だけ手を止め、またガチャガチャと色んな場所を触り始める。
「起きたのね」
「…今日は何日?もう夜?」
部屋の中はもう既に真っ暗で、ベット横にある小さな灯りだけが頼りだった。
「お母さん?」
私の質問に答えない母に心配になる。
母はやっと振り返ると、私の頭を撫でる。
「もう少し寝てなさい、まだ目がうつろうつろしてるわ」
母は何度も私の頭を撫で、心地よい感覚に襲われそのまままた目を閉じた。