再び、光が差す-again-〈下〉
「こんなに全力で会いに来てくれるんだったら、どうしてこんな素っ気ない返信するの?」


私は携帯を取り出して、たった一言の素っ気ないメッセージを見せる。


「…今までの自分の行動に懺悔してたんだよ」

「はい?」

「素っ気なくするつもりは無かったんだよ、ただ伝えたいことありすぎて結局まとまんなくて…」


モゴモゴと言い訳みたいな理由を並べ、カオルは本当に申し訳なさそうな顔で謝った。


「伝えたいことって?」

「…飛んだ」

「…え?」

「お前の顔見たら全部飛んだ。
とりあえず抱き締めていいか?」


いつもなら許可なんて取らないくせに…

私はカオルの問いに返事すること無く、自分から抱き締めにいくと、カオルは私よりも更に強く抱き締め返す。
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