再び、光が差す-again-〈下〉
いつも気が向いたら手を繋ぐ感じなのに、ここ最近ずっとこんな感じなのだ。
私は毎回恐る恐るその手を繋ぐ。
背後から「お熱いねぇ〜」と冷やかしを受けながら私とカオルは溜まり場を出る。
その後バイクで送ってくれたカオルは、私の家の前で暫く確かめるように手を握って、名残惜しそうにその手を離す。
「またな、綺月」
カオルは私の頭を撫でると、バイクに乗って消えていく。
あの日から、キスは唇に触れるほどの軽いキスしかしていない。
本当にあれはキス魔なカオルなのかと疑いたくなるほどの変わりようだった。
抱き締めたりもしない、スキンシップは手を繋ぐだけ。
「…分からない、カオルの考えてることが分からない」
狼のようだったカオルが急に飼い主に理解がある犬になったみたいで、私の頭の中は混乱していた。
私は毎回恐る恐るその手を繋ぐ。
背後から「お熱いねぇ〜」と冷やかしを受けながら私とカオルは溜まり場を出る。
その後バイクで送ってくれたカオルは、私の家の前で暫く確かめるように手を握って、名残惜しそうにその手を離す。
「またな、綺月」
カオルは私の頭を撫でると、バイクに乗って消えていく。
あの日から、キスは唇に触れるほどの軽いキスしかしていない。
本当にあれはキス魔なカオルなのかと疑いたくなるほどの変わりようだった。
抱き締めたりもしない、スキンシップは手を繋ぐだけ。
「…分からない、カオルの考えてることが分からない」
狼のようだったカオルが急に飼い主に理解がある犬になったみたいで、私の頭の中は混乱していた。