再び、光が差す-again-〈下〉
午前の授業が終わり、昼休憩の終わり頃に菜穂の携帯に聡さんから連絡が入った。
「学校が終わったら連絡して欲しい、少し話がしたい」との事だった。
全授業を終え、菜穂が連絡を入れると、ものの数分経ってから迎えの車が来た。
「話って何だと思う?」
菜穂は聡さんが言っていた話がしたいという言葉が気になっていた。もちろん私もだ。
「なんだろう」
あまり暴走族の事情に巻き込みたくないのか、Againの話を聡さんは昔からいる菜穂にも伝えることは無かった。
それでも私がAgainと関わりだしてから、巻き込まれてAgainについて触れることが増えた。
菜穂は怖いような、でも嬉しいような複雑な顔をしていた。
「聡さんの話はいつも聞くの怖いけど、私は私の気持ちを伝えるだけだからなぁ」
私はもう自分の気持ちを隠したりしないと決めたから、聡さんの口から突拍子もない内容が出てきても自分の気持ちを言うだけだ。