再び、光が差す-again-〈下〉
そんな中、私も進路希望調査の紙を凝視し悩んでいた。
来週までに提出しなければいけないのに、未だ白紙のままだ。
母が望んでいた大学に行くべきなのか、それとも就職に有利な大学に行くべきか、それとも…
私は一枚のパンフレットを手に取る。
そのパンフレットには大きく"教育大学"と書かれていた。
「今はテスト勉強に集中しよう」
私はパンフレットと白紙の進路希望調査のプリントを机の隅に置くと、また教科書と全力で向き合う。
暫くして少し休憩を入れようと、携帯を手にすると久しぶりに奈都からメッセージが入っていた。
何やら数学の問題を撮った写真と、最後に「分かりません、助けて下さい」というメッセージだった。
笑みを零して、奈都に電話をかけるとすぐに出た。
「綺月ちゃ〜ん!助けて〜!」
電話に出た奈都はすぐに私に助けを求めた。