再び、光が差す-again-〈下〉
家に着くと、真っ暗な夜の中、私の家の前で誰かが立っていた。


「カオル…?」


私がそう声を掛けると、カオルが顔を上げ私のほうを見る。


「え?どうしたの?なんでこんなところで待ってるの?」


どうして連絡くれないの?

一体何があったの?

聞きたいことは山ほどあったけど、カオルの顔を見たらその質問は野暮だと思い、ギリギリで飲み込む。

あまりにもカオルが酷い顔をしていたので胸が痛くなった。

私は一歩一歩カオルに近寄ると手を取った。


「雪希のお見舞いは毎日行ってるから、目が覚めたらちゃんと連絡する」


怒り、恐怖、心配、色んな感情が混ざり複雑な顔をしているカオルを見るのは、両親の命日に墓の前で立ち尽くしていたあの時以来だ。

それよりももっと色んな感情が湧いているようだった。

なんとか安心させようと、私は出来るだけゆっくりと丁寧に言葉を発する。
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