再び、光が差す-again-〈下〉
愛が欲しかっただけ
私は海斗の前に、透明なグラスに入った麦茶を置いた。
海斗は私の家を見渡しながら、置かれた麦茶を一気に飲み干した。
「…おかわり、いる?」
「それよりさ」
海斗はまだ私が座ってもいないのに突然本題に入る。
「泊めてくれんの?くれねぇの?どっち?」
海斗は私に詰め寄り、答えを急かしてくる。
「そんな事言われても、ここは私の家だけど、私が建てた家じゃないし」
「じゃあお前の母ちゃん帰って来るまで待つ」
そう言うと、海斗は空になったグラスを私に差し出す。
あ…おかわりか、と私は慌てて麦茶を追加する。
「それにしても、なんで私の家なの?
別に他のみんなも泊めてって言ったら泊めてくれるんじゃないの?」
「カオルは妹いるから男は絶対泊めない、幸人の家はデカくて落ち着かねぇし、雪希はずっと話しかけてきてうるせぇから嫌だ」
それで、私の家なのか…