再び、光が差す-again-〈下〉
「ただ息をしてるだけの屍だったカオルが変わって、復讐しか考えてなかった杏樹さんが変わって、みんな前に進んでる」
海斗は私から視線を逸らし、どこか遠くを見つめる。
「俺だけがずっと同じところに立ってる」
海斗の瞳から色がなくなっていく気がした。
「俺もアイツらみたいに進みたい。
お前と居たら何か分かるかもって思った」
そんな事を口にすること自体、海斗らしくなかった。
私はそんな海斗を見て、大きなため息を吐いた。
「人任せにしないでよ。
カオルや杏樹を変えたのは私じゃないよ、みんながいて、本人がちゃんと今の自分と向き合ったからだよ」
そう海斗に冷たく言い放つ。
「私はずっと本心しか言ってない」
今思っていることを正直に口にして、手を伸ばしその手を握っただけだ。
海斗は私から視線を逸らし、どこか遠くを見つめる。
「俺だけがずっと同じところに立ってる」
海斗の瞳から色がなくなっていく気がした。
「俺もアイツらみたいに進みたい。
お前と居たら何か分かるかもって思った」
そんな事を口にすること自体、海斗らしくなかった。
私はそんな海斗を見て、大きなため息を吐いた。
「人任せにしないでよ。
カオルや杏樹を変えたのは私じゃないよ、みんながいて、本人がちゃんと今の自分と向き合ったからだよ」
そう海斗に冷たく言い放つ。
「私はずっと本心しか言ってない」
今思っていることを正直に口にして、手を伸ばしその手を握っただけだ。