再び、光が差す-again-〈下〉
「ちゃんとするって言ったから。
それにもう綺月以外の女を相手にすんの無理、めんどい」


全部ちゃんとすると言った言葉を律儀に守るカオルに嬉しくなる。


「カオルって意外と尽くすタイプ?」

「お前が尽くされたいタイプだからだろうが」

「じゃあ結構頑張ってくれてんだ」

「まぁ別に、好きでやってる」

「確かに好き放題で呼び付けるもんね」

「それは彼氏の特権だろう」

「私が好き放題呼びつけても絶対来ないくせに」

「どうだろうな」


カオルはベンチから立ち上がると、帰るぞとも言わずにスタスタと歩いていく。

私も立ち上がると小走りでカオルの横について歩く。
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