再び、光が差す-again-〈下〉
「海斗くんを元気づけようと思って美味しいものいっぱい作ったの!
これはね私が作って、これは綺月ちゃんママと一緒に作ったの!」

「…綺月ちゃんママ」


このお堅い母をママと呼べるのは多分奈都だけだろうと感心する。


「さすがに6人でこれは食べきれない気がする」


この量は何人分なんだと、綺月はテーブルいっぱいに並んだ皿の数を小さく声に出しながら数える。


「だったら、俺に良い案があるんだけど」


ソファーで呑気に新聞を読んでいたカオルが口を挟み、不敵な笑みを浮かべながら提案をしてくる。

ちょっと、いや、大分嫌な予感がした。

その時、家のインターホンが鳴る。

まさかと思いドタバタと足音を立てながら、勢いよく扉を開けるとそこには幸人と雪希が立っていた。

私は二人に笑いかけるとゆっくりと扉を閉める。


「え?!なんでよ綺月ちゃん!開けてよ!」


外から雪希の声が聞こえ、それはなかなかの大きい声で私は渋々また扉を開ける。
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