きみがすき

好きな人、沖野さんじゃないよね？


違うでしょ？

以外とって言うんだから初めて見る子だよね？


―どうして…


「なん…で？」


ダメ…聞いちゃダメだよ。


薫の自由じゃん。

私が止める権利なんて、どこにもないんだよ。


「好きなコが…いるって言ってたじゃんっ！告白されて可愛いって思っただけで別に好きじゃないんでしょ…？好きでもないのに付き合うなんておかしいよっ！」


こんなことが言いたいんじゃない…。


良かったねって言わなきゃいけないのに口が勝手に―…。


「ひかりには関係ないだろ。両想いじゃなきゃ付き合っちゃだめなのかよ」


そうじゃないけど―…


でも。だってなんか嫌…。

離れちゃうみたい…。


「俺達は…いつまでも幼なじみじゃないんだよ。ひかりにだって彼氏やらできたら俺と前みたいに登校なんてできなくなるんだよ」


「っだから！
それができなくなって嫌だからっ―…」



―私はどうしてこんなに無機になってる？