きみがすき
手で顔を覆って隠しているとグイッと手を引かれた。
「行こう!」
「…え」
何処にいくの?
「え じゃない!
相手に気持ち伝えなきゃなんにも始まんないし、前に進めないよ?
このままでいいの?ずっと引きずっていくの?」
友紀…。
「行こう?気持ち伝えてすっきりしておいでっ」
ハル……。
二人とも優しいね…。
私のことをちゃんと考えてくれてる。
前に進まなきゃいけない―…。
立ち止まってたって誰も動かしてなんかくれないんだから。
自分で動くんだ。
自分の足で。自分の素直な気持ちで。
「ひかり、行かないの?」
「―…行く。」
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