きみがすき
一週間後。
私は放課後薫の家に行った。
「ついて来てくれてありがとう」
一人じゃ心細かったから二人にもついてきてもらった。
「ここからはひかりだけで大丈夫だよね」
「うん」
こわいけど、決めたから。
「私たちそこの公園で待ってるからね」
「うん」
スゥ―…ハァ―…
大きく深呼吸をして
「ヨシッ…」
インターホンを鳴らした。
いや正確には鳴らしたつもりだった。
でもインターホンがなるまえに出てきたのは
「あらひかりちゃん!
どうしたのー?」
薫のお母さんだった。
「え、あの。薫…いますか?」
声が震える……。
「薫?あの子ならもう空港に行ったけど…急用かしら?」
――は?
今…空港って言った?