きみがすき


薫が私の近くからいなくなる―。


そう考えただけで頭が真っ白になりそうになる。


「ひかり…追いかけよ」


「無理だよ…もう遅「諦めるの!?」

もう遅い。そう口にしようとしたらハルが怒鳴った。


「気持ち整理してここまで来たのに諦めるの?!薫がどっか行っちゃうからってなによ!ケジメつけたんだから最後までやりとげなよ!」


ハルの言ってることは本当に正しかった。

ハルは今日この日の為にどうしようか悩んでた私を見てきたから、そう言うんだと思う。


でも


「ハルにわかるっ!?今の私の気持ち!突然離れるだなんて言われて頭がついてくわけないじゃないっ」


でも、だからこそ、言われたのが悔しかった。
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