きみがすき


「だったら、好きって気づいたんならウジウジしてないで早く追いかけなよ!」


…譲りたくないのは確か。
でもハルも薫が好きって知った今、私は告白してもいいのかな?


「離れたくないんでしょっ!いきなよ」


「…でも…」


「何、私がどーとか思ってんの?そんなん気にするくらいなら私が行くって行ってんの!」


「だ、ダメっ!」


いつの間にかハルと言い合いになってて、友紀はそれを温かい目で見ていた。


「早く行かないと…ホントに間に合わないよ…」


はあっと溜め息をつきながらハルは近くのベンチに座った。


「うん。……いってくる」

最後に私はハルの手を握って

「ありがとう」

一言告げてから急ぎ足で空港に向かった。
< 21 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop