きみがすき
「花ちゃんおやすみ。またね」
「うん…ばいばーい」
花ちゃんはうとうとした状態で薫ママと寝室に入って行った。
そして自然的に薫とふたりきり。
一昨日の友紀が言った事がまた頭に入ってきた。
―やばいっ!
意識しちゃうかも。
へ、平常心…平常心…。
しかし、なかなかドキドキがおさまる処か激しくなる一方だった。
…早く帰ろう。
「…じゃあ、花ちゃん寝たし帰るね…バイバイ、おやすみ」
「あ、途中まで送る」
「え、あ、ありがとう…」
どうして、こう…二人になりたくないときに限ってこうなるかな。
薫と距離をとってしまう自分がいた。