メイク

Prologue


「はじめまして、わかみや、えるです」


両親が連れてきた5歳位の女の子。

彼女に親はいない。というか、親がわからない。

生まれてからずっと病院で過ごしてきた5歳の子。

色素の薄い、茶色い髪色と瞳。

くりくりの大きな瞳は不思議そうにこちらを見ている。

少し恥ずかしそうに頬を赤らめる、永璃(える)。

僕の、義妹。

少し、海外の血が混じっていると両親から聞いた。

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