メイク

永璃の全部を、頭の先から足の爪先まで。

好きで好きで仕方がないんだ。




毎日、会いに行こうと思う。

永璃が死ぬ日までに永璃にメイクしてやりたい。

僕の手で、美しい永璃をもっと美しくしたい。

永璃はブルーベースだから、ラベンダーや明るい空色なんかの、パステルカラーを基調にして、

青みがかったローズよりのピンクのチーク。

それから、アクセサリーにはコットンパール。

頭の中が永璃で飽和する。


そうして僕は、家につく。
< 8 / 15 >

この作品をシェア

pagetop