メイク

一週間、僕は永璃の部屋に通いつめた。

僕が話し始めると、永璃も負けじと話し出す。

そんな日々がずっと続くと思ってた。




終わりがあるなんて、知らない。

月曜日の午前3時。

病院からの電話。

母さんの空っぽの声。

携帯の落ちる音。

母さんの叫び。

父さんの嗚咽。

初めて見る二人の顔。

すべてを察した、僕。
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