flying dolphin
渚町と 渚南町の 境目くらいにあり、 海や街が見渡せる丘の上の渚見晴らし台公園で、

夕陽が沈んだばかりで薄暗くなりはじめた頃、駐車場の外灯の下にアキラの所属するチームShineのメンバーが集まっていた。

総勢35名の走りを主とする少年達であった。

それぞれが腕っぷしには自信がある強者ばかりだが桜庭奏(さくらばかなで)を始め とにかくバイク好きが集まったチームであった為

暴走族というより バイク愛好会のようでもあり まわりの族からは 少しなめられた言われ方もされていた。

しかし それぞれが 先程も言ったとおり 強者の集まりだということも 世間では有名な話しであった為、一目を置かれ 触らぬ神に祟りなし状態でもあった。

アキラ(奏さん 今日はありがとうございます!)

桜庭奏はニコッとして
(ああ! いいよ!その子が うわさの花巻君って子ね!)

ヒロ(あ、す、すみません!わざわざ自分の為に こんなにメンバーの方まで集めていただいて(汗) 自分がアキラの連れで花巻泰都です。

桜庭(おい、緊張しなくてもいいからな!仲良くいこうぜ!)

ヒロ(え、、)

ヒロは桜庭が言う(仲良くいこうぜ!)という言葉に戸惑いを感じ

ヒロ(あ、あの、俺、なんですけど・・・)

桜庭はニャッとして言った

(分かってる 分かってる!ちゃんと聞いてるよ! チームには入らないんだよな!だけど Shineの看板は借りたいというのか アキラの単車を乗り継ぐってこともあるし 害虫がよりつかねぇようにステッカーだけは使うってパターンだよな!)


ヒロ(あ、ハ、ハイ(汗) 一応 そういった半端物のような感じなのですが・・)

族の一般的には あまりにも調子の良すぎる展開になっていることは 百も承知であったが

桜庭奏という人間のスケールをアキラから聞いていたこともあり 甘えたことをお願いするということにしてみたのであった。
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