義母ですが、若返って15歳から人生やり直したらなぜか溺愛されてます<第一部>
真っ赤なビロードの布が敷かれた中央に、ガラスの小瓶が入っていた。
「魔女の薬?」
森の奥には魔女がいて、何でも願いをかなえてくれる薬を作っているという……。けれど、それは物語の話では?
そうは思ったけれど、エリエッタが期待に満ち溢れた顔で私の顔を見ている。
飲め、飲めと目で訴えている。
ガラスの小瓶を持ち上げると、瓶の下から1枚の小さな紙切れが出てきた。
シャリアへと書かれた文字は確かに亡き夫のものだ。
紙切れを裏返せば、ただ一言「幸せを」とだけ書かれている。
「あのね、この薬は本当はお兄様が成人した時に渡すように言われていたの。早く飲んで」
私の幸せを願って残してくれた薬。
蓋を開けると何種類もの花をまぜたような香りがぱぁっと広がる。瓶に口をつけて薬を飲む。
「お兄様ったらお義母様を失うのが嫌だなんて子供みたいな理由で引き延ばして……」
私を失う?
手に取った小瓶に視線を落とす。
まさか、毒?
ごくりと薬を飲み込むと、かぁーっと体が熱くなり、そしてすぐにぐんっと寒気に襲われる。
体の隅々まではっきりとぞわぞわと何か虫が這いずるような気持ち悪さに襲われる。
どうなっているの?本当に毒なの?
5分だろうか。10分だろうか。時間の感覚があやふやになる。気持ち悪さが次第に収まってくると、エリエッタが天使のように美しい顔をほころばせて笑った。
「魔女の薬?」
森の奥には魔女がいて、何でも願いをかなえてくれる薬を作っているという……。けれど、それは物語の話では?
そうは思ったけれど、エリエッタが期待に満ち溢れた顔で私の顔を見ている。
飲め、飲めと目で訴えている。
ガラスの小瓶を持ち上げると、瓶の下から1枚の小さな紙切れが出てきた。
シャリアへと書かれた文字は確かに亡き夫のものだ。
紙切れを裏返せば、ただ一言「幸せを」とだけ書かれている。
「あのね、この薬は本当はお兄様が成人した時に渡すように言われていたの。早く飲んで」
私の幸せを願って残してくれた薬。
蓋を開けると何種類もの花をまぜたような香りがぱぁっと広がる。瓶に口をつけて薬を飲む。
「お兄様ったらお義母様を失うのが嫌だなんて子供みたいな理由で引き延ばして……」
私を失う?
手に取った小瓶に視線を落とす。
まさか、毒?
ごくりと薬を飲み込むと、かぁーっと体が熱くなり、そしてすぐにぐんっと寒気に襲われる。
体の隅々まではっきりとぞわぞわと何か虫が這いずるような気持ち悪さに襲われる。
どうなっているの?本当に毒なの?
5分だろうか。10分だろうか。時間の感覚があやふやになる。気持ち悪さが次第に収まってくると、エリエッタが天使のように美しい顔をほころばせて笑った。