七夕物語

2人の出会い.





今思い出せば出会った頃がすごく懐かしい。

今からちょうど2年くらい前だ。





"青空"と出会って俺は変わった。


"青空"が俺を変えてくれたんだ。





          ✳︎

"今年の文化祭、2年は劇だー!"

"みんな仕事にちゃんと着くんだぞー!笑"

なんて言って委員にバトンパスする担任。


きてしまった、この時が。
俺は文化祭なんて嫌いだ。あぁいうのは友達や恋人と回るから楽しいんだよ。

恋人はいない、友達はいるにはいるけど回りたくなるほどの人でもない。

去年は教室で出し物だったけど散々な役をやらされた。
どうせ今年だって余った雑用をさせられるかみんなが嫌がる役をさせられるだけだ。



「やっぱシンデレラでしょ!!」
「え、王子は!誰にする!」
「シンデレラはもちろん青空でしょ!!」


あぁ、盛り上がってる。シンデレラか…大道具とかでいいかな、、、。



「えー、では題材はシンデレラでシンデレラ役は岡崎さんにお願いします」


「ふふ、絶対うちのクラス優勝に導くからね!みんなで頑張ろ〜」


「王子はどーするの?誰かやりたい子いないの?」


教室中に響き渡る声でそう叫ぶ人はたしか…岡崎さんの友達の瀬戸さんだったかな、、?

____________え、あれ今岡崎さんと目あった?


「ねぇ、城本さん…やらない?」


「えっと、なにをですか?」


「王子役、めっちゃ似合うと思うんだけど…」


「…いや、他の子がやったほうが…いいと、。」
なんて返せば少し眉を下げてまた口を開いた彼女。


「嫌ならいいの、でも…もしよかったら、?」
そう言ってお願いのポーズをされる。

「えーなに城本とすんの?」
と少し不満そうにやってきた瀬戸さん。


「…どうしてもっていうなら、しますよ、演技下手ですけど、。」
いつも折れてしまう俺。お願いされたら仕方ないよな、。


「ほんとっ!じゃあ決まりね!よろしくね!」
なんて嬉しそうに俺の手をとってブンブン振る岡崎さん。


「…はい。」


俺たちの始まりはこんな感じ。

あまりにも普通とかけ離れている。

だけど俺たちは______。


続く.
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