彷徨う羽
 淳一の夢を見た。
 裸足の私を淳一がおぶっている。誰かに頼んで私のサンダルを持って来てもらって…。夢の中で私が淳一を恋しい恋しいと思う夢だった。洋輔は出て来なかった。私の心は確実に洋輔から離れている。

 1ヶ月間のバイト代はかなりの金額になった。さて何を買おうかと考えた。去年は洋輔にサドルバッグをプレゼントしたっけ。今年は洋輔の荷物運びに使おう。レンタカーを借りて宏に運転してもらい、全て洋輔の部屋に運ぶ手はずになっている。
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