「俺と噓結婚して欲しいんだ」「みんなを騙すってことですか!?」
「あの……」
「早く答えてくれよ」
言われて、考えました。
自分のメリットは何か。
せっかくなら、
そう、思ったとき、一つ、名案が浮かびます。
「よ……よく、わかりませんが、国交のことなら、私も知りたいです。から……ミャクミャク星に帰る手掛かりが、あるかも……です、し」
私は小さく、ごにょごにょ答えました。
「その、愛するとか、そういうのは、わかりませんけど、私も、その、一緒にっ……居ても……」
帰ってしまったら、たぶんこんな身分が高そうなとこ、二度と近づく機会が無いだろう。
それなら、少しでも、彼の周りの情報を知っておくのも良いかもしれなかった。