「俺と噓結婚して欲しいんだ」「みんなを騙すってことですか!?」

「右も左もわからない異星人に、地位も与えずに放りだして、比較させて、何の権力も持たせずにただ並べてたら、そりゃ、虐待じゃないの!! いじめだわ!!!そのじいやも何なの?なにぼんやり突っ立ってるの?」
「うーん……そういうものなんですかね」
「わざと人を呼んでるんじゃないの? ってくらい陰湿じゃないの!」
「うーん……そういうものなんですかね」
「そ・う・い・う・も・の・な・の!! 良い? この世界じゃね、よそ者に舐められたら駄目なんだから」
ソファにどっかりと腰掛け、足を延ばしながら、メヌエラさんは酒をあおります。
「うーん……、あまり飲み過ぎないでね」
「私は大丈夫、ヤワな内臓してないから」



 大黒柱さんとのお話はまたあとで語りますが、それから後日、私はさっそくメヌエラさんに出来事の報告に行きました。ニコニコと出迎えてくれたと思ったら、話始めた途端に顔が曇り、イライラしていきました。私のせいですが。
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