「俺と噓結婚して欲しいんだ」「みんなを騙すってことですか!?」
うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
人間と目が!!!!!!!!!!!!目があぁあったあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!目ぇ合わせるのこわわわわああああああああああああああいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
とうとうその日。よく晴れた休日の朝。
畔沼さんとのお見合いに着きました。
ひぃひぃ言いながら、辿り着いた邸宅の庭中央にあるテーブルに向かい合っているんですけど。
んだけど、もうね、顔すら見れないです。
誰が目の前に居るのかも既に見えて居なかった。
「オロロロロロ……………」
うつ伏せていると、恐怖と緊張のあまり何かわからない液体が口からあふれ出てくる。
「ひぃいいぃっ、あああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
体中が熱い。
「大丈夫かい?」
対面席から声がしている。視界の隅に高そうなスーツが見えます。
でも、そんなのどうでもいい!
そして冒頭。
うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
人間と目が!!!!!!!!!!!!目があぁあったあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!目ぇ合わせるのこわわわわああああああああああああああいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「実は、どうしても事情があって」
あああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!
「君はミャクミャク星人だろう? 最近、領土の侵略が」
体が熱い、熱い、熱い、痒い、痒い、痒い、
視界がぐらつく。
「オロロロロロ……………」
うつ伏せていると、恐怖と緊張のあまり何かわからない液体が口からあふれ出てくる。
もはや何をしに来ているのかわからなかった。
体中が熱くて、それが猛烈な痒みに変換され、静かに座って話を聞こうとする意志と裏腹に、
腕中を引っ掻きまくってしまう。
普段はそんなことが無いのに、猛烈なストレスに侵されると痒くてたまらない。
「はぁっ、はぁっ」
肩口で口を拭う。
眩暈がする。
「聞いてた?」
「えぇ。まぁ。深い事情がおありのようで」
そっとハンカチを差し出されるが、すでにプールと化しているテーブルを拭うには足りなかった。ぐちゃぐちゃな上、顔ではなく、体中が発疹で赤くなっているが、
もうどうしようもないので、極めて淑女らしい笑みだけ浮かべる。
「それで、前にも言った通り、俺と結婚して欲しいんだ」
なんで???????????
そこまで家を想っているなら、家と付き合えば良いのに、
なぜ、そこまでしてまで、私なのか。
「う、うう、嘘を、つく、って、ことですよね?」
ぼやーっとぼやけた顔の誰かが、苦笑いしている。
「嘘、って、君にはメリットが少ないかい?」
「いや、あの……事情は、たぶん、断片的に分かりましたけど、代理人が居ないのが初めてで」
「代理人?」
「あ、あ、あの、私! そろそろタンパク質が尽きたからなんか買ってこないと!?」
星に戻ることは出来ないし、出来ることもあまりないし、正直何をどうしたらいいのかわからないですね。
「タンパク質が取りたいのかい?」
「え、え、え、えっと……家のことが、好きなんですよね? 家に恋してるんですよね、家と付き合えないから、私をその……」
ガタッ、と立ち上がると、彼の綺麗な顔立ちが見えた。
混乱する。
のは向こうも同じだったらしい。
「服が……びしょびしょじゃないか」
座ったまま恥ずかしそうに目を逸らした。
「う、うわぁああ!!!せっかくのエビ柄なのに!!!エビがびしょびしょになってる!」
今日の為に着てきた淡いピンクのエビ柄のドレスが、すっかりびしょびしょになっている。
「エビがびちゃびちゃ……ううう」