「俺と噓結婚して欲しいんだ」「みんなを騙すってことですか!?」

どうしていいのかわからずに居ると、邸宅の中からよぼよぼしたじいやが召喚された。
「お呼びでしょうか?」
「お、および、え、っ、言っただけです、お気遣いなく」
混乱のままなぜか帰らせようとしていると、畔沼さんが「女性の服を」と言った。
「畏まりました、オニュウの服をッ持って参ります!」

じいやが一礼して、邸宅に戻っていく。


「転職で入社した部下がさぁ、仕事を教えても「前職ではそうじゃなかった」だとか「前の職場と比べてここの会社はあーでもない、こーでもない」と文句ばかり。「前の職場は自分には合わなかった」らしいけど、そんなにうちの仕事が嫌なら、合わなかったという前の会社に戻れば?って言ってやりたいよねー」
 邸宅の外で、おばさんが大声で話しているのがどこかから聞こえてくると、ますますいたたまれないような気がした。
これでもこっちはギリギリ頑張ってやっているというのに。
っていうか。ご近所さんにしても、敷地は広いのに近すぎないか?
と思っていると、堂々と門の中に入ってきた。
「こんにちはぁ! 畔沼さん、来ましたよ~」
 
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