Re:スタート
早く準備をしないと、明日のライブに間に合わなくなる……っ。

今はちょうど11時。

夕方までにはライブの無料チケットも配り始めたいから、ペースを上げて頑張ろうっ。



「……変な女だ」

「でも、そこが魅力的でしょう?」

「そうかもな。……俺も頑張ってみるか。このライブハウスを満員にするために」

「はいっ!」



そんな会話が後ろで交わされていると知らない私は黙々と作業を続けていた。

でも、悠と熊山さんが動き始めたのは分かった。

悠と熊山さんが連携を取りつつ、電球を変えたりスポットライトの位置調整などをしている姿はなんだか心に響くものがあった。
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