Re:スタート
「……俺の部屋で一緒に暮らす?」



なんて、後で考えれば危ない奴が言うセリフを口にしていた。

これはさすがにないよなぁ……、なんて後悔していると。



「いいんですか?」



なんて、首を傾げて目を潤ませている佳奈が俺を見つめていた。


この子は危機感がないのか?

佳奈に笑顔が見たいという気持ちで、俺は一緒に住むことを提案したけど、俺だって一応男だ。

でも、佳奈の笑顔を見るために一緒に暮らすという提案をしたのだから、一緒に生活する以上佳奈を傷つけたりはしない。



「佳奈さえ良ければ。部屋、狭いかもしれないけどごめんね」

「いえっ、ありがとうございます……っ」



こうして、俺と佳奈の同棲生活が始まったのだった。
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