Re:スタート
「ほら。写真撮るんじゃないの?」



ぽーっとしていた私はあわててポケットから携帯を取り出す。

カメラを起動して手を伸ばす。

夜景をバックに二人で頬を近づける。

その距離の近さを携帯のインカメラで見てしまうと、余計ドキドキする。


緊張で震える手でシャッターを押す。

カシャッと鳴るシャッター音と、携帯に保存された写真。

ちゃんと撮れたか、写真を確認する。


うん、顔が少し赤くなっているけど、それも思い出だ。

だって、今日は悠に告白されて付き合った日だもん……。


この写真も思い出も一生大切にしよう。

そんなことを思った夜だった。
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