Re:スタート
「意外とオーディション開催しているところはあるんだなぁ……。直近で1か月後かぁ」



1か月後。

俺は心に決めた。


“売れるための歌”じゃなくて、“作りたい歌”を俺は作り上げる。

売れるか売れないかは、オーディションの審査員が決めることだ。

だから、俺は作りたい歌で勝負する。

それでオーディションに合格できなくてもいい。

合格できなかったら何度だって挑戦すればいい。


オーディションの応募ページにアクセスする。

必要事項を入力して……、っと。

名前に住所、連絡先、生年月日、性別、自己アピール欄などを入力して確認する。


間違って入力しているところはなさそうだ。

応募……、するぞ。


俺は緊張で震える手で、エントリーボタンを押した。

エントリー完了、という画面が携帯に表示される。

これで、確認メールと詳細が後日届けば、オーディションの舞台に立てる。


心臓の音が鼓膜に響く。

こんなに緊張するなんて思わなかった。

初めてのオーディション。

緊張と同時にワクワクしている自分がいる。
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