Re:スタート
「坂本さん、終わりました!」

「ありがとう。……って、すごい汗ね」

「はいっ」

「じゃあ、ちょっと待っていてね」



そう言って坂本さんは、受付カウンターの奥にあるドリンクのボタンを押した。

ファミレスとかでよく見るドリンクバーが、スタッフしか入れない場所に設置してある……。


そっか。

ボタンを押してジュースを入れた紙コップを来場してくれた人たちに渡すのか。

勉強になるなぁ……。


なんて思っていると。



「はい、どうぞ」



そう言って坂本さんは紙コップに入ったオレンジジュースを渡してくれた。

思わず受け取る私。



「いいんですか?」

「もちろんよ」



そう言って坂本さんは『熱中症にならないように飲んで』と言ってくれた。



「みんなも休憩だよーっ」



坂本さんがスタッフ全員に聞こえるように声を出す。
< 95 / 224 >

この作品をシェア

pagetop