掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
彼は倉田淳之介(くらたじゅんのすけ)。
この学園の国語科の中学校教諭で、同僚だ。
学生時代は1つ年上の先輩でもあった。
この学園は、基本的に卒業生を積極的に採用する。
宗教教育への理解と愛校精神、人物照会を考慮すると、卒業生の採用が一番望ましいからだ。
現在のところ、全学部あわせて、6割が卒業生という構成になっている。
「こっち終わったよ」
「ありがとう!
あとはこのテーブルだけなの。
……だから、もし急いでるなら…」
「待ってる。
いや、一緒に拭いた方が早いな」
「……」
淳之介は、昔からとても優しい人だった。私が困っていると、いつも手を貸してくれた。
そう、今と同じ。
でも、いつもなら金曜日は急いで帰るはずなのに…
「ごめんね、遅くまで…
淳くんはもっと早く帰れたのに…」
「別に。今日の予定はなくなったんだ」
「あれ、そう言えばいつもならとっくに始まってる時間じゃない。
ランサークル、なくなったの?」
淳之介は教職員のランサークルに入っている。大阪城をランニングするサークルのメンバーなのだ。
活動日は金曜日の夜。
この学園の国語科の中学校教諭で、同僚だ。
学生時代は1つ年上の先輩でもあった。
この学園は、基本的に卒業生を積極的に採用する。
宗教教育への理解と愛校精神、人物照会を考慮すると、卒業生の採用が一番望ましいからだ。
現在のところ、全学部あわせて、6割が卒業生という構成になっている。
「こっち終わったよ」
「ありがとう!
あとはこのテーブルだけなの。
……だから、もし急いでるなら…」
「待ってる。
いや、一緒に拭いた方が早いな」
「……」
淳之介は、昔からとても優しい人だった。私が困っていると、いつも手を貸してくれた。
そう、今と同じ。
でも、いつもなら金曜日は急いで帰るはずなのに…
「ごめんね、遅くまで…
淳くんはもっと早く帰れたのに…」
「別に。今日の予定はなくなったんだ」
「あれ、そう言えばいつもならとっくに始まってる時間じゃない。
ランサークル、なくなったの?」
淳之介は教職員のランサークルに入っている。大阪城をランニングするサークルのメンバーなのだ。
活動日は金曜日の夜。