掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
拓郎は成人式の後の同窓会でも、やはりいつも通りの人気者で、相変わらず皆の元生徒会長としてカリスマ性を持って同級生と接していた。
当たり前の事だが、俺は拓郎のようにはなれない。
何か一つに突き進むような情熱や野望。
夢を追う真摯な姿勢。
そんな拓郎に対して、コンプレックスがないと言えば嘘になる。
ただ俺は、頼りになるとか、そんなおこがましいことは考えず、環が辛い時にいつでも傍に居てやれる、そんな存在で居られればいいと思っていた。
その気持ちはずっと変わってないんだ。
シーツを替え終わり、着替えを用意したところでスマホにメッセージが入っていることに気づいた。
拓郎からだった。
《今日、空港に来れるか?
12:35発のフライトなんだ》
いつもの俺なら行っていただろう。
だが今日は行けない。
こんな環を置いてはいけないから。
《悪い。今日は無理なんだ》
当たり前の事だが、俺は拓郎のようにはなれない。
何か一つに突き進むような情熱や野望。
夢を追う真摯な姿勢。
そんな拓郎に対して、コンプレックスがないと言えば嘘になる。
ただ俺は、頼りになるとか、そんなおこがましいことは考えず、環が辛い時にいつでも傍に居てやれる、そんな存在で居られればいいと思っていた。
その気持ちはずっと変わってないんだ。
シーツを替え終わり、着替えを用意したところでスマホにメッセージが入っていることに気づいた。
拓郎からだった。
《今日、空港に来れるか?
12:35発のフライトなんだ》
いつもの俺なら行っていただろう。
だが今日は行けない。
こんな環を置いてはいけないから。
《悪い。今日は無理なんだ》