掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
環は一切抵抗しなかった。

「あ、ん……淳くん…淳く…」

うわ言のように俺の名前を呼ぶ。

これは拓郎を忘れるための行為
環が自分に自信を持つための行為

わかっているのに、俺の名前を呼ばれると嬉しくて……
……もう止めてやることは出来ない……。

「ごめん……!」

「あぁっ! いっ…」

キツく狭い環のナカに、己を思いっきり突き立てる。

「……痛いよな…ごめん」

「だいじょ…ぶ……」

苦痛に顔を歪めながらも、逆に俺を気遣う環。こういうところが環らしくて可愛い。好きだ。

痛いだろうナカが俺の形に慣れるまで、じっと我慢していた。

「淳…くん…辛そう…ごめんね?
き、気持ちよく、ない?」

は? 何言ってる?

「違う……良すぎて、我慢してる…」

「……あ、れ、な、なんか、どんどん…おっきくなってる?」

「……う、動いていいか?」

「……う、ん」

やばい。堪えるのはもう限界だ

「あっ、あっ…」

俺の律動に合わせて歪めていた顔が、少しづつ柔らかくなる。

「環…… 環……」

汗だくになりながら、尚も律動を繰り返す拙い行為。
環に感じて欲しい。苦痛だけじゃなく、ちゃんと感じて欲しい。

「淳くん……だめ…
あっ…ん…お、おかしくなっちゃうっ」

「環? ……いいよ、おかしくなっていいから…」

「あ、あ、あぁぁっっ……!」

「環っ………くっ」

環のナカがギュッと俺自身を締め付けてきた。絞られるように。

限界を感じた俺は、何とか無理やり引き抜いた。

ま、間に合った?

正直初めてのことで、環をちゃんと快感に導けたのかわからない。

俺自身いっぱいいっぱいで、ナカに出さないようにするだけで大変だったから。

そんな予定は全くなかったので、もちろん避妊具の用意なんてなかった。

それでもコトに至ったのは、何があったとしても責任が取れると思ったからだ。

ずっと好きだった。
小さい頃から環だけを見てきたんだ。

お互いに果てたあと、環は気を失うように眠ってしまった。

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