掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
そういうわけで、まだ週末になっていないというのに、乾家にお邪魔することになった。

先に自宅に寄って着替えを取りに帰らなきゃ!

今日は久しぶりのパジャマパーティーだ!


◇◇


「「カンパーイ!」」

お互いアルコール好きで、かなり強い。
翌日に残らないので、平日の夜でも飲めちゃうんだよね。

ここに来たのは2回目だ。

1度目は淳之介と結婚祝いを持ってきた時。

「それで、新婚生活はどう?
ここにお祝いを持ってきた時以来よね、美由紀とゆっくり喋るの。
新婚さんだからねー。誘いにくいし」

「ごめんごめん!
アパートの更新に合わせて、流れと勢いで結婚しちゃったもんね。
環に相談すらする暇がなくて。
……心配かけたよね?」

心配はもちろんした。
あまりにも突然の結婚だったから。

でもお相手は聖堂館学園のイケメン四天王の1人、高等部の乾公親先生だった。

インテリ風メガネがとても似合う先生で、女性教職員に大人気なのに、浮いた噂のない人だった。
淳之介の話ではとても真面目で優しい先生らしい。

お父様は中学部の校長をされていて、美由紀のことは学生時代から可愛がってくださっている。

< 138 / 278 >

この作品をシェア

pagetop