掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「倉田先生、呼んでこようか?」

「え! ちょっ……大西先生っ !? 」

うそっ!!
大西先生気づいてたの !?

「……環ちゃん、まだ検査したわけじゃないけど、可能性はあると思う。
さっきのは目眩というか、貧血ね。
私、買ってこようか?
今日は保健室、2人体制なの。抜け出すこともできるわ。
この辺りのドラッグストアで独身の環ちゃんが買うよりはいいかも、って思うんだけど…」

「メグちゃん…」

どうしよう……
なんか不安になってきた…

「環先生、そうしてもらったら?」

「……はい。
メグちゃん、いいの?」

「もちろんよ。
それに、言わないわよ?
守秘義務があるからね」

「あら、私も言わないわよ?
メグ先生、さっきのなしね」

「ふふふ……わかってます」

「……あの、大西先生はいつから…その…」

「私も中野先生もすぐに気づいたわよ? 私達から見たら、彼のおしりにしっぽが見えるのよ。
もう環先生を見たら、パタパタ忙しなくしっぽ振っているの。
可愛いわよね〜!」

中野先生まで!
ちなみに中野先生は中学部担当の司書教諭だ。今日は研修日で来られていないけど、大西先生と同年代のママさん先生でいつも良くしていただいている。

……淳之介、図書委員会も担当しているし、よく図書館棟に来るからね…

バレてたか…
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